フィルム型太陽電池--アモルファス・色素増感型
2010/07/13
僕が自作した太陽光発電システムは通常のパネル型ですが、最近では設置場所を選ばないフィルム状の太陽電池が注目されています。
次世代のソーラーパネルとして「フィルム状の太陽電池」の開発の話題が良くメディアにでていますが、実際には2タイプあり、それぞれにメーカーが改良・開発・量産を目指しています
そこで、2タイプの特徴をそれぞれ紹介します
●アモルファスシリコン太陽電池
従来のガラス基板の重い太陽電池とは違い、運搬・設置が簡単な厚さ1mmの薄くて軽いフィルム状のアモルファスシリコンの太陽電池。
フィルム状なので曲がった面へ設置することができ、従来の太陽電池の約10分の1という軽さで、運搬しやすく少人数で施工可能なため、工事費などのコストも削減できます。
開発の結果20年以上の耐久性が実現されており、既に建っている建物への設置も可能です。
また、二層構造(タンデム)となっているので、光の吸収特性の異なる2つの太陽電池層を重ねることで幅広い波長に対しての収集効率短い波長の光も吸収できることから、曇りや雨の日でも発電できます。
砂や塵、鳥の糞などの汚れも雨で流れるため、メンテナンスの必要もないとされています
●色素増感型
(グレッツェル・セルとも呼ばれる)
光が当たると電気をつくる化合物を薄いプラスチックで挟んであり、紙のように軟らかいのが特徴
素増感型はシリコン半導体を使わずにヨウ素溶液を介した電気化学的なセル構造を持つのが特徴です。また、材料が安価であることと作製に大掛かりな設備を必要としないことから低コストの太陽電池として多くの期待を集めています。
色素によって光エネルギーを利用する点で光合成と似ていると言われており、電池に光が当たると電池中の色素が励起状態となり,電子を放出する仕組みです
原材料に現在主流のシリコンを使わないタイプなので、原材料費なども安くあがり、価格はシリコン系に比べて5分の1と言われています
昭和電工 (4004) などは家庭やオフィスなど光が弱い屋内でも発電する太陽電池の量産を開始すると発表しており、今後一番注目が集まる太陽電池です