福島第一原子力発電所の敷地をソーラーパネル(太陽光発電)で埋め尽くしたら何kw?
原子力発電を太陽電池に置き換える事は可能なのか?以前から気になっていたのですが実際に算出してみました。
東日本大震災をきっかけに「クリーンエネルギー」への早期切り替えの動きは必至ですので、単純に原発の敷地で定格電気出力を計算してみます。
Wikiによると福島第一原子力発電所の敷地面積は約350万平米※です。
これに今の平均的発電効率(変換効率)のソーラーパネル(太陽電池)を敷き詰める計算をしてみました。
※ご指摘により9万坪から訂正しました
モジュール変換効率の計算式:
( モジュール最大出力W ÷ モジュール面積m2 ) ÷ 1000 W/m2
これに第一原発の敷地と平均的な変換効率のソーラーパネル(14%)で計算してみます。
![]()
敷地90万坪を平米に変えると2975130 m²
350万平米 x 1000W/平米 x 0.14
出力 49万 kw
※これは建物や他の装置を置くスペースも考えない全面に敷き詰めた計算です。
実用的に考えると敷地面積の40%に敷き詰められたとして 19万6000 kw
今実際に福島第一原子力発電所の原子力の発電能力は
1号機:46.0万 kw
2号機:78.4万 kw
3号機:78.4万 kw
4号機:78.4万 kw
5号機:78.4万 kw
6号機:110.0万 kw
全機の出力合計:460.6万Kw
太陽光発電では一番出力の小さい1号機一基分にも及びません。
結果:
原子力発電:460.6万 Kw
同敷地に太陽電池発電:49万 Kw (敷地面積の100%)
同敷地に太陽電池発電:19万 Kw (敷地面積の40%)
変換効率が夢の50%超えを実現したとしても敷地の40パーセント設置で70万 kw
これは単なる最大出力で悪天候・夜間などの無発電状態の事は考えていません、厳しいですね。
年間発電量の比較は下に算出してあります。
メガソーラーの敷地を大きいモジュールとして算出
コメントで「メガソーラーしみず」の例をヒントに頂きましたので 乱暴に敷地全てを大きいソーラーモジュールとして算出してみます。
( 8,000,000 W ÷ 140,000 平米 ) / 1000 W/平米
= 変換効率 5.71 %
この変換効率で350万坪の出力を計測
(3,500,000 m2 x 0.0571 %) x 1000 W/m2
=19万9,850 kW
上の14%変換効率の太陽電池を敷地の40%に設置する数値に近いです。
参考までに国内最大級で建設中の「メガソーラー川崎」も同様に変換効率を計算してみます。
34 ha = 34万m2
20,000,000 W(2万 kW)
5.8パーセントの変換効率
敷地面積をモジュールと考えるとだいたい5.8パーセントの変換効率になるんですね。
年間発電量を「メガソーラーしみず」から算出して原発と比較
モデルとして「メガソーラー発電所」があるのですから直接年間発電量の予想を計算してみます
「メガソーラーしみず」
出力: 8,000kW(8MW)
想定年間発電量: 840万kWh
開発敷地面積: 17万m2
(840万kWh ÷ 365日) / 8,000Kw = 2.87
1日あたりの平均日照時間は最大出力の2.876時間で算出されているようです
上の計算から福島第一原発の敷地での太陽電池出力は19万9,850 kWhですから
(199,850 kW x 2.876 h) x 365 = 209,790,539 Kw
結論
福島第一原子力発電所に太陽電池を敷き詰めた年間発電量:
2億979万539 kW
福島第一原子力発電所の年間発電量は329億4900万kW/h(33テラワット/時)ですから 一日2.8時間しか発電できない太陽電池の惨敗です。
発電効率が上がれば出力だけは近づきますが この溝は深いですね。
風力発電と複合した発電システムなどで24時間稼働できないと厳しい。
「メガソーラーしみず」は年間日照時間が1800~1900時間と長い静岡県に建設されているのに対して 福島は1500~1600時間とされていますので更に少ない発電量だと予想されます。加えて寒冷地補正で発電効率も何割か落ちます。
当然 メガソーラー発電所は年間日照時間の比較的長い地域に建設されていますので東北地方に建設してもロスが多すぎます。
東京ドームの屋根に変換効率14%の太陽電池を設置したら
何でも東京ドームに例える日本人の癖で私も一つ東京ドーム天井にパネル敷き詰めて計算
(13,000 m2 x 1000 W/ m2) x 0.14
=1820 Kw
メガソーラーと同じく一日の平均日照時間を2.87hとして年間発電量を計算すると
年間:189万9898 kW
一般家庭の平均電力使用量が1日あたり約10 kw/hとされているので5096kW(2.8倍)は509世帯分の電力が作れる計算ですね。当然 晴れの日に限り。
ナイター開催時の1日の消費電力は1試合平均で2万1千 kw/hですから ドームが自分の天井にパネルを貼っても全く賄えないんですね。
東日本大震災で世界的に福島第一原子力発電所のみならず原子力全てを排除しようという動きが出てきました。
それは永遠の課題でしたし 当然の動きですが、現実的なのでしょうか?化石燃料を原始的にジャンジャン燃やす火力発電はどう考えても時代遅れですし、太陽電池を敷き詰めるにしても 日本のように狭い国土だと変換効率50%以上が実現できたとしても太陽電池で電力を賄う事は難しいです。
革新的な技術発展が無い限り太陽電池や風力発電を中心とした再生可能エネルギーで電力を賄う事はできず、今まで同様に補助的な発電方法に留まり続けると予想されています。
全てのビルの屋上に設置を義務つけたり、今と比べて消費電力の桁数が二桁小さい家電の開発をすることで全て解決!省エネ家電をもっと発展させて待機電力ゼロは当然の世界にしないと。
今のテレビのように電源オフ状態でもEpeg取得に数十ワット使うなんて問題外です。今回の震災で省エネの意識が高まれば電力が抑えられると実証されましたが、一時的な物でしかあり得ません。やはり家電メーカーの企業努力で家電製品の省電力化の桁数を下げてもらうのが近道じゃないでしょうか。
ほんと早く危険なエネルギーと原始的なエネルギー依存状態からは脱却したいですね。
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4月 17th, 2011 at 11:42:43
「Wikiによると福島第一原子力発電所の敷地面積は約9万坪です。」という貴方の記述は間違い:正しくは350km2=http://www.pref.fukushima.jp/nuclear/pdf_files/aramashi10.pdf#search
大規模太陽光発電所「メガソーラー しみず」の敷地14.7万m2=8,000kw=50億円、http://www.at-s.com/news/detail/100019471.html
14.7万m2:8,000kw=350km2:19万kw、従って、「16万6607Kw」は、いい線を言っている。
4月 18th, 2011 at 8:20:30
>へんりー川村様
ご指摘ありがとうございました。
再計算して記事を修正しました。
そういえば「メガソーラーしみず」を忘れておりました。比較対象に丁度よいですね。
4月 20th, 2011 at 20:24:55
この計算は基本的に間違っています。メーカーのカタログの発電能力(kW)はベストコンディションの時の発電量(kwh)に匹敵します。
まず、夜は発電しませんので半分になります。次に朝夕もほとんど発電せず、日中がカタログ値に近づきます。これでまた半分。さらに雨の日は発電量ゼロ、曇りでもほとんどゼロ、雲がかかってもほとんどゼロ。従ってまた半分に落ちます。これで、1/8になります。また、いくら6月の真昼でもカタログ値の80-90%です。平均ではよく見て8割掛けです。結局、カタログ値(kw)の10%と考えればよく、この計算の10%が太陽光発電の場合の発電量です。これでも設置1年目の話で、毎年数%づつ劣化していきます。データはまだ私の手元にありませんが。
4月 21st, 2011 at 9:57:45
ご指摘ありがとうございました。
この記事は単純に「定格電気出力」の計算で「年間発電量」の予想ではありません。
太陽電池の経年劣化ですがメガソーラー発電所としての保守管理になりますから 当然出力が何割か低下した時点でパネルの交換は運用予定に入っていると考えられます。
確かに一般的な太陽電池と同じように出力を元に変換効率を含めて「年間発電量」の数値を出さないと現実的ではありませんね。
原子力発電の代わりになり得るのか?がテーマですからね。
「メガソーラーしみず」の年間発電量を参考に「年間発電量」も計算をしてみました。
記事内の「メガソーラーしみず」参照して下さい
ご指摘で気が付きました。ありがとうございました。
4月 22nd, 2011 at 8:55:43
adminさん
20日のコメントでも指摘しましたが、太陽光の最大のネックはコストではなく、雲がかかっていつ発電量が急激に落ちてしまうかわからないというところにあります。
この10年で日本にも太陽光設置事業者が増えているのですから、予測ではなく、実績を示してほしいものです。また、NEDOや政府系研究機関も、実績をもっているはずなのに、産業の停滞を恐れて公表していません。しかし、海外では当然このようなことを折り込んで計画や世論形成をやっているので、世間は知らないと思っているのは日本だけです。
なお、マスコミの情報出せだせ病は、自分達で調べたことを公開しない、呼んでくる専門家がピンボケした人、という実態です。日本の政府の情報はほとんどインターネットに載っていますから、自分で調べるべきでしょう。
4月 22nd, 2011 at 23:28:48
九州ぐらいの面積の太陽光発電所を緯度15度毎に24基設置すれば、天気夜間問わず地球上の全エネルギーをまかなえますね。
いくらだろ。1000兆ドルくらい?
4月 23rd, 2011 at 11:39:00
GENESIS計画ですね。SENESISは地球規模の前に国内で可能か検討すべき課題です。残念ながら政府系の研究機関ではこれを取り上げている研究者はいないようです。もちろん、一見して超伝導技術の塊りなので、実現性が薄いとみて取れます。ただ、本当の課題は何なのか突き詰める必要があると思います。薄膜系シリコン太陽電池のように5年前に競争力のなさが世界の一致した意見になったのに、日本ではまだ大規模な予算が投じられている現状です。GENESISを研究する方が国としてやるべきです。だめ筋と見えてきたら、別の方向を探るべきでしょう。
8月 3rd, 2011 at 9:54:11
I might be beating a dead horse, but thank you for psoting this!