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DIYベランダ自作発電から本格家庭用ソーラーシステムまで徹底的に紹介!

基本的な独立型太陽光発電システムの組み方【バッテリー編】

      2011/05/10

東日本大震災の影響でベランダ太陽光発電を自作したい!DIYで(日曜大工)でシステムを構築して電気を付けたい!パネルの選び方やディープサイクルバッテリーの容量のご質問が非常に多いので システム設計・機器の選択方法の考え方を説明します。
 

充電にソーラーパネルを使わないでバッテリーチャージャーを使用すれば、超格安で「ポータブル電源」や「緊急用電源」にもなります

最近 友人のシステムを作ってあげた経験をもとに説明したいと思います。
私の最新の非力システムはコチラ 三代目自作太陽光発電システム

最初に基本事項ですが「独立型太陽電池システム(オフグリッドシステム)」は住宅用の売電できるシステム(系統連結系)とは違いバッテリーに充電して使います
 

動かす機器と時間を決めてバッテリー容量を決める

独立系太陽光システム設計図

経済的に入手可能なソーラーパネルから逆算して選んでも良いのですが、幾つか組んだ結果バッテリー容量とパネルのセットで設計する事をお勧めします。

例えば私の友人は40Wのノートパソコンを一日5時間動かしたいとの事で105Ahのディープサイクルバッテリーが無難かとチョイスしました。小型船舶やキャンピングカーで良く使われるバッテリーです。
※ディープサイクルバッテリーは繰り返し放電に強く寿命の長いバッテリー


計算式

バッテリーの容量 ÷ 使いたい機器の電流 
=使用可能時間

例えば12V車用のバッテリー44B19L(30Ah)

40W ÷ 12V = 3.3A (ノーパソ使用電力)
30Ah ÷ 3.3A = 9時間使える計算になります。

実際にはインバーターの変換効率で3割前後ロスします。

9時間 x 0.7 = 6.3時間

実際に鉛蓄電池はカラカラになるまで使うとバッテリー劣化が激しく 数日でノートパソコンは6時間も動かなくなります。

※車のバッテリーは基本的に満充電状態で使い続ける事を前提としています。

長持ちさせるにはバッテリー深度(どの程度の容量を使うか)を浅くして、大き目の容量のバッテリーを選ぶ事が大切です。

今回 実際に使った105Ahのバッテリーで同じ計算をしてみると


105Ah ÷ 3.3 x 0.7 = 22時間使えますので30%程度のバッテリー深度で運用できます。

 
 

バッテリーは上澄み部分のみを使うのが基本

 
バッテリーは利用率(利用深度)の調整する事でバッテリー交換のサイクルを予想できます。


交換サイクルを1年間とする場合はx0.85、3年x0.75、5年x0.6

 

つまり5年持たせたい場合には容量の60パーセント以内のみを利用する必要があるという意味です。
※これはディープサイクルバッテリーでの値です
 

105Ahのバッテリーなら60%は63Ah使える計算になります。
 
63Ah ÷ 3.3Ah x 0.7 = 13.36h

毎日40Wのノートパソコンが13時間使える事になります。

 

無発電日数の計算

 
当然 現実には雨の日が続いたり曇天の日もありますので、実際に稼働してみるとバッテリー容量が減りだして時には空になってしまう日もでてきます
そのまま満充電になる前に使い続けると80%以上使ってしまう回数も増えて利用率が悪化します。

悪天候や夜の事を計算に入れると太陽電池の1日平均出力は最大出力の2~2.5倍だと言われています。

都道府県別の日照時間はこちらにリサーチしてあます。
 
ですので、雨の日などの無発電の日もバッテリーの容量に上乗せする必要があります。
上の40Wのノートパソコンを6時間 無発電の雨の日を5日とすると

(3.3A x 6h) x 5日 = 99Ah

99Ahのバッテリー容量が必要だという事になります。
通常30%の利用率で使っている105Ahのバッテリーなら賄える計算になります。

ソーラーパネルの出力との兼ね合いで考えると良いでしょう。

 

友人からの情報ではノートパソコン以外にも携帯の急速充電器10VAやエネループ充電・DS充電などにジャンジャン使用しているとの事でした。
更に快適にするために今は同じバッテリーを並列で3個つないで315Ahに増設して稼働させています。

※安いチャージコントローラーを使いますと更に20%前後変換効率でロスします。
配線・発熱による損失も何割かありますので、現実に使える電力は理論値よりかなり減ります。


これだけ大掛かりでこの程度(40W毎日6時間)しか使えないですが、逆に考えるとこれを稼働する省エネ家電を選べば一晩くらい自給自足可能です。

 

省エネLED電球をソケットにつないでコンセントから使用できるようにすれば7Wで電球60W程度の明るさを得られます。
携帯の充電器5W程度と一緒に使っても12W・小さいポータブルテレビを4~5Wの物をつないで17W。
サーキュレーターでも4Wの低電力のエコ製品などもありますので、余裕で105Ahのバッテリーでまかなえそうです。

日ごろからエコ家電を意識して購入しておけば 少ないバッテリー容量で凄い数の家電が動かせます。
 

練習にはインバータも内臓されている簡易ポータブル電源に充電しても良いと思います。
たとえば下のパワーコンボの場合

21Ah のバッテリー容量になります

 
 

バッテリーの種類ですが 当然ディープサイクルバッテリーを使うのが一番です。
予算などの関係で無理な場合には、バッテリー液の補充などのメンテナスがフリーなシールド型バッテリー(完全密封型鉛蓄電池)がお勧めです。

 
次は「ソーラーパネルの出力決定」です。

 - バッテリー, 独立系ソーラーシステムの組み方